「CURIOSITY CUP」という大会について -誕生秘話編-

こんにちは、こんばんは、初めまして、けにちのです。

日頃よりオンゲキを楽しくプレイさせてもらっています。いつもありがとうございます。(?)

 

突然ですが、オンゲキーズの皆さん、またそうでない音ゲーマーの皆さんも、CURIOSITY CUPをご存知でしょうか?

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どの機種でも、メーカーが公式に開催するKoPやKACなどといった大会とは別に、「ユーザー主催による非公式大会」が開かれることがよくあると思うのですが、「CURIOSITY CUP」は、そんなユーザー主催の非公式音ゲー大会のうちの1つです。

そして、運営を私けにちのと、雪椿(@yukitsubaki0)の2人でやらせてもらっています。対象機種はオンゲキです。

 

今回は、そんな私がメインで運営に携わる「CURIOSITY CUP」について、運営目線で語っていこうかなと思っています。

CURIOSITY CUPに興味がある方、熱狂的なファンの方、もしくはあの大会の運営頭どうなってんだ???と思っている方、またCURIOSITY CUPを全然知らない方でも、この記事で大会運営の頭の中身を覗いていってもらえると嬉しいです。(?)

 

 

・CURIOSITY CUPとは?

まず、これはどんな大会?というところからです。CURIOSITY CUPは、前述のとおり「オンゲキ」における言わばよくあるユーザー主催の非公式大会のひとつです。通称りおカ、りおりおカップ陰湿杯などと呼ばれているようです。

ルールはシンプルな勝ち抜き戦なのですが、この大会においてひとつの大きなコンセプトとして低難易度限定というルールがあります。

運営指定の課題曲も参加者が相手に投げる自選曲も全て低難易度譜面のみで完結します。

ここでいう「低難易度譜面」とは具体的に「Lv.1~Lv12+の譜面」を指します。(単に"Lv.12以下"と表記すると、オンゲキ独自に存在する"Lv.0"という特殊な高難易度譜面が含まれてしまうため、下限をLv.1とする必要がある)

 

試合形式は大きく分けて「予選ブロック」「決勝トーナメント」があり、予選ブロックでは運営が指定した課題曲をひたすらしばいてもらい、決勝トーナメントでは参加者同士が自選曲を決めて投げ合う形式となります。

 

こうして勝ち抜き戦によって優勝者を決め…、

 

優勝者にはなんと賞品があります。

 

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第1回優勝者「みずき」さんの記事より抜粋)

kiruleaf12.hateblo.jp

 

優勝賞品は、運営の雪椿さんのイラストによるオンゲキキャラクターのアクリルキーホルダーです。好きなキャラクター、衣装、シチュエーションを指定していただき、オーダーメイドにて制作しています。運営に✨神絵師✨がいる強みを最大限に活かしていますね。(?)

大会はとりあえず参加するだけでも、特有の空気感や参加者同士の交流などが楽しめて良いものですが、やはりそれだけだとどうしても勝ち抜き戦である意義とは…?となってしまうので、「優勝」を目指すためのひとつのわかりやすいモチベーションを、こういった形で提供しています。

 

※8/12追記

肝心の大会情報へのリンクを貼るのを忘れていました。

最新情報は、こちらのTwitterアカウントより随時配信しています。

twitter.com

 

・CURIOSITY CUPができるまで

開催のきっかけ

実は最初に「大会開きたい!」と提案したのは相方の雪椿さんの方だったりします。通話かなんかで気まぐれでポロっと言ってたような気がします。(あんま覚えてない)

しかし雪椿さんの方は音ゲーは大分ライトユーザーな方で(それでもかなりやり込んではいますが)、オンゲキの音ゲーの部分や大会についてはあまり知識が豊富な方ではない。そこで、大会フォーマットやレギュレーションの制定などを、音ゲー面の知識がまぁそこそこある方(だと思う)の私けにちのが引き受け、運営を分担することにしました。もともと私自身も、機会があれば大会やってみたいな~程度には密かに思っていたので。

 

大会フォーマットについて

まず大会フォーマットを考えるにあたって最初に意識した点は、同じくオンゲキのユーザー主催オンライン大会である「ぶちリPD」の存在です。

 

 

オンゲキで一番規模が大きいユーザー主催大会といえばおそらくこの「ぶちリPD」で、オンゲキーズの皆さんならご存知の方も多いかと思います。

こちらの最大の特徴として、「2人1組のペアを作って戦うペア戦」で、「総当たりリーグ戦」という試合形式がとられています。

総当たりリーグなので、「勝ち抜き」という概念は存在しなく、参加すれば全員が3試合プレイすることができるので、勝敗をあまり気にすることなく参加者全員が公平に楽しむことができるので、めっちゃ良いシステムです。(大会に参加してみたいけど、すぐに負けてしまいそうなのがネック…という方は、こちらの参加も検討してみてください。)

 

これに対し、オンゲキでオンラインにおける「勝ち抜き戦」って実はあんまり見たことないかも…?と思ったわけです。(全く無かったわけではないですが…)

そこで、この「ぶちリPD」と明確に立ち位置を区別するため、あえてゴリゴリの「ソロ勝ち抜き戦という形をとることにしました。これは割と早い段階で決めた覚えがあります。

 

試合形式を予選と決勝に分けるという発想は、こちらは公式大会のフォーマットをそのまま借りてきています。KoPやKACは、予選で課題曲が与えられて期間内にひたすらスコアを詰め、決勝ではプレイヤーが自選曲を投げ合うのが主流ですね。

 

そして、これはおそらくユーザー主催オンライン大会特有の風潮だと思うんですけど、プレイヤー同士が自選曲を投げ合うラウンドで、課題曲に運営課題曲を混ぜています。何故かと言われると少し難しいですが、今まで見てきたオンライン大会は大体この形式になっていたので、CURIOSITY CUPもそなんとなくその流れに乗っています。運営になって人に好きな曲を一方的にやらせるのって楽しいっすね(カス)

 

このように、「色んな既存の大会」から立ち位置を考えたり、良いところを盗んだり、色々考えていった末、大まかなフォーマットが決まりました。先駆者の成功例に学ぶのは大事です。

もちろん、CURIOSITY CUPオリジナルの要素もあるのですが、それについては後述します。

 

「低難易度限定」ルールについて

次に「低難易度限定」というコンセプトについて。これを決めたのには、主に以下の4つの理由が挙げられると思います。

 

①オンゲキの低難易度は面白い

多分ここが低難易度限定ルールの一番の本質です。そもそも「オンゲキの低難易度は(色々な意味で)面白い」です。とにかく、これを大会を通して皆さんに布教したかったのです。

 

オンゲキの低難易度譜面の面白ポイントとしてまず第一に、芸術性演出面で凝っている譜面に仕上がりやすくなるので、シンプルに「良い譜面」というのが多いと感じます。

オンゲキはただ降ってきたノーツをひたすら捌く「音ゲー」の部分に加えて、同時に「芸術性」のようなものを楽しむ一面もあると考えています。

もちろん、高難易度譜面にこういった芸術性が感じられないというわけでは全然無いんですが、低難易度譜面の方がより際立つと考えていて、これは詰め込めるノーツの数が限られるので、その分演出面などにより力が入れやすくなる(逆に演出を目立たせるためにノーツ数を抑えているのかも)のではないかと勝手に想像しています。

また、ノーツの数が少ないことでプレイヤー側にもプレイに余裕ができるので、そういった譜面に込められた芸術性に気が付きやすくなります。

ひとことで言うと「低難易度譜面からしか摂取できない養分がある」といったところですかね…。

 

次に、「埋もれた名曲が多い」という点です。

前提として、オンゲキ運営の「収録する版権曲の選曲のセンスの良さ」には定評があります。

個人的な感想ですが、おそらくオンゲキは有名な曲をホイホイ入れて知名度を上げるというよりは、出来る限り運営の中の人が本当に良いと思ったコンテンツを収録しようとしていて、「収録曲を決める」ことにかなり力を入れているように見受けられます。

そのおかげか、「コンテンツは知らないけど、なんとなく曲単体で聴いた時にこれめっちゃ良い曲だな…」と感じる曲が多くあると思います。(ちなみに私はオンゲキに収録された曲をきっかけに「Re:ステージ!」沼にまんまとハマりました。)

一部のオンゲキ勢がよく使うスラングであるところの「オンゲキで一番いい曲」というのは、この部分に由来していると言えるでしょう。

そしてこれらの版権曲は、当然主に低難易度譜面で実装されがちです。音ゲーの風潮としてどうしても高難易度譜面の方が注目されがちな中で、「低難易度で実装されただけに折角の名曲が埋もれてしまっては勿体ない」と思うわけです。

 

最後に、の存在です。

(R.E.D. PLUS稼働直前の「音擊譜面部会報」でも触れられていましたが)オンゲキはノーツを叩くという一般的な音ゲーの操作に加えて、「ベル」「弾幕」「フィールド変化」といったSTGの要素も加わっているので、その時その時の譜面の状況に応じて、ボタンを押す動作の前にまず「右手でレバーを操作する」「左手でレバーを操作する」「レバーを離して両手で鍵盤に手を構える」といった操作の中から適切なものを選び、かつその後でタイミングを見計らってボタンを押す、という判断を瞬時に行う必要があります。

また、ボタン操作ひとつとっても、右側に降ってくるノーツを左手で押す必要があったり(読み替え)、同じ色のノーツでも降ってくる場所が違ったり…と、他の機種に比べて譜面に対する情報量が多いのが特徴です。

もちろんそれこそがオンゲキらしさというか、良いところでもあるんですが、中には油断すると大量失点してしまうような事故を誘発する配置のある非常に愉快な譜面というものが存在し、それは低難易度譜面でも一定数存在します。

(このような譜面を運営課題曲として参加者にぶつけると、レベル表記上は低難易度譜面であるにも関わらず参加者から「陰湿❗」と怒られることが多々あります。おそらく陰湿杯とか呼ばれる所以はここでしょう。テヘ

ましてや高スコアや理論値を狙うとなると、上級者でも一筋縄とはいかない一癖も二癖もあるような愉快な譜面たちが、Lv.12+以下でも(さらに最近では赤譜面なんかでも)多数あります。

しかし、このような譜面の存在が、大会においては「戦略」のひとつとなり、さらに面白さを引き出してくれるのではないでしょうか。(次の見出し③で詳しく言及します)

 

「上級者が高難易度譜面でバチバチ戦うガチのスコアタもそれはそれで面白いけど、この低難易度譜面にスポットを当ててみたら面白いのではないか?」

という思いから、この「低難易度限定」ルールが誕生しました。

 

CURIOSITY CUPは、どちらかといえば「オンゲキの面白さにもっと触れてほしい」「参加者同士の交流を楽しんでほしい」というところから出来ているので、「実力にあまり自信がない…」「低難易度譜面にそこまで詳しくない…」といったような方でも、勝敗をあまり気にせず記念受験的に参加していただけると、運営はめちゃくちゃ喜びます。

 

②参加の敷居を下げるため

もちろん、そもそも参加の敷居自体を下げる狙いもあります。

予選と決勝トーナメントでの勝ち抜き戦と聞くと、おそらくKoPなどのようにバチバチに高難易度譜面が飛び交い、上級者以外には参加のハードルが高い…といったようなイメージを持たれるかと思います。

そこで、そもそも高難易度譜面を禁止することで、高難易度が苦手…といった方々にも気軽に参加していただけるようにしました。

実際第1回大会では、高難易度が苦手でも、低難易度の安定感で最後のほうまで勝ち進んでいたプレイヤーの方もいました。

 

③「下から殴る」という戦法が好き

(ここは完全にエゴというか、私の好みに過ぎないのですが…)

私はKoPやKACをよく観戦(時には出場も)するのですが、その見所のひとつに、選手がこの日のために選んで仕上げてきた自選曲を発表するシーンがあると思います。

この場面で、もちろん「ゴリゴリに難しい最上位の高難易度譜面を投げて、実力の差をもって上から殴る」というのもひとつの手ですが、ここであえて「譜面の難易度は控え目ながらも、ややトリッキーな曲」を投げ、選曲の意外性をもって相手の意表を突くという戦法が存在します。どちらかといえば私はこの後者の戦法を大会で見るのが好きなのです。自選曲を選ぶところから既に勝負は始まっているのです

 

私が特に感銘を受けたのは、7th KAC SDVX部門のK.FLAT vs 1008.BOT戦で、1008.BOT選手が所謂「上から殴る」戦法で最高難易度の「Lachryma《Re:Queen'M》」を投げたのに対し、K.FLAT選手は「上から殴られるのならば、こちらは下から殴る」と言い放ち、トリッキーなギミックのある「冥天・ヘメロカリス」を投げ、見事勝利を収めたシーンです。

当時、大会は「自分の得意な高難易度譜面」か「相手の苦手な高難易度譜面」を投げるしかないと思っていた私は、この「選曲の工夫で戦略勝ちをする」という戦法を見て、価値観をガラッと変えられました。

オンゲキでいうと、KoP2020西エリア大会で、たけるん選手が「こういう場にはあまり向いていない選曲かもしれませんが…」と前置きし、「Summer is over」を投げ、対戦相手の事故を誘う戦法をとっていたのが印象的です。

 

…そして「CURIOSITY CUP」を開催するにあたって私は思いました。せっかく好きに大会を開催できるなら、「これ"だけ"を詰め込んだ大会がやりたい!」と。

 

実際、運営しながらひとりの観戦者として、参加者のみなさんの選曲をいつも楽しみにしています。

 

「CURIOSITY CUP」の名前の由来

最後に「CURIOSITY CUP」の名前の由来について。ここはなんとなく皆さん察しがついていると思うのでさらっといきますが…

だいたいユーザー主催大会には主催者の名前が入っているのが主流(○○杯 など)ですが、私けにちのはどちらかといえば普段高難易度をバチバチにプレイする側の人間なので、この大会においてはなんとなく「けにちの杯」とかはしっくり来ないな…と。

そこで、主催者の名前を入れる案はとりあえず避け、私の推しである高瀬梨緒から、「りお」の付く単語をひたすら探しました。(おそらく予想通りでしょう…)

 

curiosity...[名]好奇心。不思議。物好き。

 

最終的になんだか大会のコンセプトにもピッタリな感じの名前になった気がします。

 

あとがき

…実はこの誕生秘話編は前置きのつもりで、まずは簡単にと軽く生い立ちを語るつもりで軽い気持ちで編集画面を開いたんですが、いざ書き始めるとなんだかトンでもない長さになってしまったので、なんと次回に続きます。

次回は、CURIOSITY CUPの具体的な試合内容や展開を、第1回大会の振り返りを交えつつ解説していこうと思います。こちらは近日公開となります。お楽しみに~